フライ,ダディ,フライ

フライ,ダディ,フライ

こんなことが人生に起こるとは思ってなかったろ?
せいぜい自分の半径1メートルのことだけ考えて、
のうのうと生きて死んでいけたら幸せだったのにな。

誰でもが一度は通る道だよ。自分の力を過信して転ぶんだ。
でもそこから先はふたつのパターンしかない。
怖がって限界の中で折り合いをつけていくか、
諦めずに限界以上のものを追い求めるか。

高いところへは他人によって運ばれてはならない。
ひとの背中や頭に乗ってはならない。

変化のない決まり切った日常に倦んでいたくせに、
いざその日常から引き離されるような出来事が起こると、
面倒くさくて、見えない振りや聞こえない振りをして
日常にしがみつこうとしてしまった。